津軽三味線がひけるイギリス人をみつけた!

「僕の趣味は三味線を弾くことです。」最初に彼がそういったとき、私は自分の耳を疑った。「えっ?津軽三味線?」そう、彼、リアム モーガンは、なんと三味線を弾くのだ。いったい、そもそもどうやって、ここマンチェスターで三味線を手に入れたんだろうと思って聞いてみると、どうやら、皮が破れていて、安く売りに出されていたのを、Ebayで買ったのだそうだ。そして、自分で何とか皮を張って、Youtubeで津軽三味線を弾いているところを聞いては、耳で覚えて、弾けるようになったらしい。だから、日本で津軽三味線を習いに行くのとは、ずいぶん違う状況で彼は弾けるようになったのだ。三味線を持ってきてもらって弾いてもらうと、うまい!わたしのような一般の日本人には、プロが弾いているのとそう変わりないように聞こえる。すっかり感心してしまった。 

もっとも、細かいことを言えば、彼の三味線は津軽三味線用の太棹ではなく、中棹だから、日本だったら、中棹を使って津軽三味線を弾こうとする人はいないだろうが、太棹はどうしてもここでは手に入りにくいらしい。日本人なら、自分で三味線を修理するなんて、これも考え付かないが、彼はとにかく弾きたい一心で、一生懸命本を捜して読んだり、Youtubeで調べたりして、試行錯誤しながら自分で修理し、皮を貼り、弾き方を学んでやってきたのだ。(もし私が日本にいたとして)すべてお膳立てがそろっていたとしてもなかなか三味線など弾く気になれない、一般の日本人のわたしとしては、まったく頭が下がる思いである。彼はもともと、中学生の頃からギターが趣味で、バンドも作って、かなりの腕までだったらしいから、その素養はあったには違いないが、それにしてもお見事。 

彼にとって、津軽三味線を弾く事は、心を無にすることらしい。彼は生活費に使わなくてもいいお金をすべてつぎ込んで、もっといい三味線を、もっといい皮貼りを、と、飽くなく探求し続ける。それも、日本にいるのではないから、何一つとっても手に入れるのが大変なのに、である。日本の伝統文化に、ここマンチェスターで、こんな形で出会い、そしてその伝統文化が、若いイギリス人であるリアムに、替えがたい喜びを与えているのを知ると、日本にいる間に、もっと日本の伝統文化に接していればよかった、と後悔するとともに、ああ、私は日本人でよかった、神様、どうもありがとう、と心の中で手を合わさずにはおれない気持ちになってしまう私であった。 

私が彼の演奏を聴いたときの、驚きと、感激と、感謝の思いを、日本人の皆様にも味わっていただけたら、と思い、彼の演奏をわたしのブログに載せることにしました。なにかコメントをいただけると嬉しいです。

 

ええっ?!マンチェスターに座禅道場がある??

なんと、今回はマンチェスターの街中近くにある、座禅道場を訪ねました!まったく、私は日本人なのに、一度も座禅なんてしたことも、考えた事もなかったのに、このイギリスのマンチェスターに、座禅道場があると言ううわさを聞いた時は、いても立ってもいられない、と言った感じで(ちょっと大げさだったかな)、早く行ってみたくてしょうがなかったんですが、平日の夜、と言う事でなかなかいけなかったところを、やっと行ってきました!

着いて見ると、そこは、小さいコミュニティホール、と言った感じのところでした。暗い駐車場を横切って、ドアのところに行くと、この座禅道場の主催者である、れっきとした曹洞宗のお坊様(!)、アラン スミスさんが、中まで案内してくれました。

いつもの座禅が始まる前にお邪魔して、いろいろとお話しを聞き、座禅が始まったところで、おいとまさせていただきました。みなさんが座禅を始められるところも撮らせていただきました。わたしは座禅初心者なので、アランさんのおっしゃる事ひとつひとつに、「へえー」「へえー」の連発で、お恥ずかしいばかりですが、すっかり勉強させていただきました。アランさん、本当に有難うございました。

さあ、皆さんも私と一緒にお邪魔してみましょう。コメントお待ちしてます!!

(日本語の翻訳は、要約です。)

この禅道場についてのもっと詳しいことは、こちらのホームページにアクセスしてください。izauk.com

日本庭園

2回目の今日は、マンチェスター付近にある、日本庭園のお話をしてみたいと思います。マンチェスター南部から、車で20分ぐらいのところに、タットンパークという、昔の貴族の大邸宅と敷地がそのまま残った、すばらしく美しいところがあるんですが、その大庭園の一部に、日本庭園が造られています。その日本庭園は何でも、その邸宅の持ち主、アラン デ タットン公爵が、1910年に、ロンドンであった日英博覧会を見に行った折、そこで日本庭園を見て感激したので、自分の敷地にもつくることにしたものらしいです。この日本庭園は、「ヨーロッパで、一番素晴らしい日本庭園」ということで有名だそうです。

はじめてその日本庭園の話を聞いたときは、それは感激して、大喜びでいそいそと見に行きました。延々と大庭園を歩いて、その端のほうにある日本庭園へと向かいました。すると、なんと、鳥居と、神社のような建物が見えてくるじゃありませんか!まさに感涙に咽ぶ、という感じで近づいていきました。普段は一般公開されていないので、塀の外からしか見られないのですが、この日は特別にツアーに申し込んで、中に入れる手はずにしてありました。

さて、いよいよ近づいてみると、なんか違和感……あれ?何だろう、と思ってはっと気がつきました。そういえば、黄色のつつじって、見たことあります?たいていは神社などにあるつつじって、ピンク系統の色ですよね。黄色ってのは、めずらしいなあ…..と思いながらよく見ると、それはつつじではなくて、しゃくなげでした。オーケー、まあ、いいか。

そして鳥居の前に立ってみると、あれ?鳥居の先に何もない?あの神社らしき建物は、鳥居と一直線上にないんです!遠くから見るとよくわかりますが、なんと神社と鳥居は互い違い。へえ、そんなもんかなあ……

 

 

 

 

 

神社のように見えた建物は、確かに日本の建築で、神社のようですが、中をのぞいてみると、まったくの空っぽでした。

さて、それからお庭を歩いてみました。まず最初に、池にかかった橋……あれ?これもなんかおかしくない?これって、日本の太鼓橋をまねてつくったらしいんですが、日本風の橋と言うより、どちらかといえば西洋風で……

お庭の中には、ちゃんと茶室らしきものも作られていましたが、実際の茶室よりはずっと小さく、茶室ではありませんでした。

さらに歩いていくと、あれ?こんなところに、お稲荷さんの狐さんがおいてある?それは、鳥居と一緒に、実際に日本から持ってこられたものらしいのですが、ひとつだけ、ぽつんと道端においてあるんです。そう思いながらさらに歩いていくと、あっ、あった、もうひとつが。

これは別のところの、大きい木の下に、またぽつん、とおいてありました。なるほど、お稲荷さんの狐はいつも一対だから、その一対の狐さんと鳥居を日本からはるばる持ってきたのはいいけれど、当時のイギリス人で、この庭の建築に携わっていた人たちは、お稲荷さんの狐なんか知るよしもないから、ただの狐の置物だと思って、適当なところに置いてしまったんでしょうねえ。こんなことは日本人にはあんまり当たり前だから、考えても見なかったけれど、当時の人たちは、何なんだろう、この狐は、と思ったことでしょうね。日本人だって、どうして狐なのかをすぐに答えられる人は、そうたくさんいないんじゃないでしょうか。その後、わたしは、どうしてあの狐たちは、赤い前掛けをしているのか、と聞かれて、困ってしまいました。(こっちの人は、日本人なら、日本に関することはすべて知っていて当たり前、と思っているので。)あなたはすぐに返答ができますか?いやいや、気がつかなかった日本の文化を考えさせられた一日でした。

ロブ オームさんとのインタビュー

はい、こんにちは。一回目の今日は、「日本の文化紹介」ではなくて、日本の文化に見せられた人のインタビューです。じつは、彼は、私の日本語の生徒だったんですよ。彼は、非常に成功しているダンスミュージックの作曲家兼プロデューサー、Rob Orme(ロブ オーム)といって、Submerse(サブマース)というレコードレベルをつくり、DJとしてもひっぱりだこ。毎日世界中を飛び回っている人です。 

彼をここまで駆り立てたのは、すべて日本のアニメ、そしてJpop. 日本のアニメの力ってすごいでしょう? とにかく、日本のアニメは、世界を牽引してるんです。そう思うと、日本ってすごい!って思いませんか? 

日本文化関連以外でも、彼のインタビューはとってもInspirational. 我々も、学ぶところがいっぱいある、感心させられるインタビューでした。Robさん、本当にどうも有り難う! 

(インタビューはすべて英語。日本語は要約で、声は私の声です。)

はじめに

日本の人なら、マンチェスターといえば少なくとも聞いた事ぐらいはある、と言う人が多いのではないかと思います。でも、さて、それがどこで、どんなところか、と言う事までわかる人は少ないのではないでしょうか。マンチェスターは、イギリス北西部、ロンドンから電車で北に2時間のところにある、英国第2の都市です。そして、あの産業革命が始まったところなんですよ。でも、天候はどちらかというと、日本人が頭に思い浮かべる、典型的なイギリスの気候で、冬にでもなると、毎日暗くて、雨が多くて、陰鬱なところです。 

そんなマンチェスターに、不思議な縁で住むようになってはや5年。最初はいやで、いやで、文字通り泣いて暮らしていたものです (私は冬の真っ最中、12日にやってきたので、なおさらでした。それに、その当時していた仕事も気に入らなかったし….)。でも、大切な時間を無駄にするのはいやなので、何とか精一杯、いいところだけを見て暮らすようにしてきました。 

そんな中で、私はマンチェスターにも、いろんな形の「日本」があることに少しずつ気づいてきました。なんといっても、私が一番励まされたのが、こちらにも、日本を大好きな人がいっぱいいる!ということです。それも、ただ何となく好きでいる、と言うのではなくて、いろんな日本文化関連のクラブ、というか、同好会みたいなものがあるんです。そういったものを見つけるたびに、私が感じた感動と、驚きと、感謝の気持ちを、日本にいる皆さんにも感じていただきたくて、このブログを始める事にしました。これからしばらくの間、こういったクラブなどをひとつずつ紹介していきたいと思います。 

ただ、マンチェスターにある「日本」というのは、いつも感激できるものばかりと言うわけではなく、しばしば、「ええっ?これが?」といった「日本」もあるんです。そういったものも、皆さんに紹介していきたいと思います。 

それともうひとつ。これも不思議ないきさつで、私は日本語を教えることに決め、学校に行って資格を取り、日本語を教えるようになったんですが、日本語を教え始めるようになって改めて気がついたことがあるんです。それは、私の生徒の100%が、日本に行きたくてしょうがないと思っていることです!ほとんどの人が一度行ったことがある人なんですが、みんな一度行って帰ってくると、この次行くのが待ちきれない!と言った風なんです。私の生徒で、去年初めて日本に行った子がいたんですが(もう23歳ですが)、その子などは、帰ってきたとたんに、「僕は日本に住むんだ。日本でできる仕事を探さなくちゃ。」というんです。これはいったいどうしてなんでしょう。いったい、日本の何が、一度行っただけで、みんなをそんなに虜にしてしまうんでしょうか。いずれにしても、これは日本人にとって、大変なほめ言葉です。日本に生まれて普通に住んでいたら、何も特に感じませんが、日本にしかない素晴らしさって何なんでしょう。この辺のところも、皆さんと一緒に考えていけたらいいなあ、と思っています。

私は、皆さんにも、このブログを読んで、私と同じように、「ああ、日本人でよかった!」と感じていただきたい。この、日本人に生まれたという偶然に対する感謝の念を感じていただきたい、と思いながら始めの言葉を終えさせていただきます。

                                                                                                                        優子Howes